日本で一番有名な心理学カウンセラーといえば 河合隼雄さんです。著書も多数にのぼりますね。
河合さんの本の中に
ケルト紀行のようなものがひとつだけあります。
イギリスとアイルランドなどを回って、ケルトの風習を心理学的に解釈していくのですが、
一人のケルト人女性が行うタロットカードについて
詳しく書かれているくだりがありました。
入り口としてのタロット
魔女となのりタロット占いをするその女性は
河合さんが見る限り
ほとんど自分たち心理カウンセラーと同じことをしていると言います。
違いは入り口がタロットだということ。
たとえば河合さんの患者さんの場合
カウンセリングのはじまるときは次のような感じになるのだとか。
「先生、今日ここに来るとき電車に乗り遅れそうになってあせりました」
「電車に乗り遅れそうだったのですね・・・・」
世間話として患者さんが言った電車の話を使って、やがて患者さんにたくさんしゃべってもらうようにするのだとか。
「最近はどうですか?」
「先生、どうですかと言われてもどうなってるかわかりません」
「でもどうわからないかを教えてください」
こんな感じで、ようするにカウンセリングの入り口はむずかしいのですね。
それをタロットの場合は、と河合さんは言います。
入り口がタロットで出てきたカードから入るからとても自然、
いざ会話が進みだすと、もう心理カウンセリングと同じだ
そういう内容で一章が書かれているのでした

タロットコーチングの原理です
上の内容で、カウンセリングをコーチングと読み替えたらそのままあてはまります。
私自身もコーチングを受けたとき、毎回はじまりに苦労しました。
コーチは
「前回から今回まではいかがでしたか」
と聞いてくるのですが
そういわれてもそうですねえ
と思ってしまうのです。
ちょっと会話が軌道にのるのに頑張らないといけません。
それがタロットをまずやると
会話のはじまりは
カードのリーディングからはじまります。
あとはそれを題材にいくらでも話すことができる
それがタロットコーチングなのですが
かの有名な河合隼雄さんが
まったく同じ趣旨のことをおっしゃっているのを聞いて
同好の士を得たと嬉しくなった次第です