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自律訓練法をすると潜在意識のことがよくわかる

人間の意識は顕在意識と潜在意識の二重構造ですとよく言われるのが、すこし単純すぎる話に感じます。

氷山にたとえて、水の上に見えているのが顕在意識、その10倍くらいの量で沈んでいるのが顕在意識というのですが、本質的にこのモデルは違うと思います。

まず潜在意識というものが広大すぎます。

大脳の記憶でいつもは隠れているものも潜在意識、なにか発見や思い付きのためにもう材料が出そろっているけどつながりがついていないという状況も潜在意識、でもこれは大脳の知性のネットワークの話です。

自転車に10年ぶりに乗ることがあっても乗れるのは小脳の運動をつかさどる部分がしっかり覚えているからでこれも潜在意識、そしてまた脳幹部において、間脳や延髄や網様体などの活動も潜在意識です。体の根本を支える機能や、大脳を覚醒させる機能、呼吸や自律神経をつかさどる機能、これらもみな潜在意識となるわけです。

すると広大な潜在意識を一緒にひとつのものとするのが何か違うような気がしてきます。むしろ多様な大海こそが人間の脳全体がおりなす営みに近いのだと思います。

すると意識とはその日その時、大海の上にぽっかり浮かんだ泡のようなものではないかとさえ思えてきます。

本来の機能は巨大な海であり、意識はいつもその海面の一部に浮かんでいるだけ。

大脳のフィードバックが作る意識には網様体からの覚醒情報や脳幹部からの自律神経やそのた神経回路の影響が常時来ます。その向こうの身体全体の情報もやって来るのです。すると体全体が潜在意識とも言えますね。そして体の営みにはDNAも関係しているということだから、DNAの情報も潜在意識なのです。

そして体と大脳をつなぐ脳幹部こそが潜在意識の一番深いものでしょう。そして大脳の思考や記憶のネットワークも意識されてるものはその日そのとき意識ですが、意識が離れているときはそれらは潜在意識です。またでそろった思考同士が繋がるときは、つながれば意識ですが、つながる前は潜在意識です。



このように意識とはほんのちょっとの役割しかもっていないようにしか思います。ですから脳幹部にダイレクトに働きかける自律訓練法は、とてつもない威力は発揮するのです。