*当サイトでのレッスン等は心身の治療のための医療目的ではございません
*本サイトは主に佐々木雄二氏 桂戴作氏 松岡洋一氏 田中孝顕氏の書籍、DVD、プログラム、等をもとにみずからの経験を加味して書いています。
自律訓練法として一般に紹介されている手法は、正確には自律訓練法標準練習のことです。
自律訓練法標準練習は自律訓練法の基礎であり、
これをマスターするだけでも とてつもなく深いリラクゼーションが味わえます。
標準練習は自律訓練法全体の基礎部分だから
この後に続くすべての応用技法も 標準練習のマスターの上に成り立ちます。
したがって もっとも重要なトレーニングです。
下の6項目は一般に自律状態の効果と言われているものです。
標準練習だけで獲得できる効果です。
毎日の生活の中で自律訓練法を実行することにより、
心身の機能を正常に保っていくことができるのです。
①蓄積した疲労からの回復がされる
②イライラを失くし穏やかになる
③頭がすっきりし、学習や仕事の能率が上がる
④自己統制力が増し、行動をコントロールできる
⑤内省力がつき自己向上性が増す
⑥知らぬ間に精神的な苦痛が緩和される
(佐々木雄二先生の自律訓練法の実際より)
練習時間は1回3~5分とし、毎日2、3回ずつ 必ず続けます。
わざわざ時間をとらなくても例えば、
静かな音楽が流れているときにはやってみるとか、
電車の中で次の駅に到着するまでの3~4分やってみるとか、
日常の中に工夫して入れ込めるケースも多々あると思います。
静かな音楽を3分流してその間にやるとか工夫するとやりやすいし
条件反射も手伝って効果的ですが、音楽を流す場合はメロディーだけのものが良いでしょう。
イメージしながらやるのも有効です。
最後の段階までマスターしなければ効果がないということではなく、
第2公式までの練習をマスターすれば(簡易標準練習と言います)
効果が生まれさらに体の深いところでは多くのことが起こっています。
標準練習における公式(自律訓練法の基礎)
背景公式 気持ちがとても落ち着いている
第一公式 手足が重い
第二公式 手足が温かい
第三公式 心臓が静かに的確に鼓動している
第四公式 呼吸が楽だ
第五公式 お腹が温かい
第六公式 額が心地よく涼しい
練習を継続することで実際に様々な
心理的変化(例: 不安低減,気分の安定)と
生理的変化(例:心拍下降,皮 膚温上昇,筋弛緩)が生じます。
公式ごとの心身の動きです。
①精神的に落ち 着けば(安静練習)
②筋肉の緊張が緩んで重みが感じられ (重感練習)
③筋肉がゆるめば血流もよくなり温かみが感 じられる(温感練習)
④重温感練習を通して内臓の働き も安定してくるので
⑤心臓の鼓動が自然にゆったりして くる(心臓調整練習)
⑥呼吸も大きくゆったり楽になり(呼 吸調整練習)
⑦腹部の活動も活発になって血流がよくな り,ほのかに温かみが感じられる(腹部温感練習)
⑧最後 に心身にとって好ましい状態である頭寒足熱の状態を作 り練習を締めくくる(額部涼感練習)
背景公式 気持ちがとても落ち着いている
①第一公式 手足が重い
重さが手足にやってくるのを待つというイメージ。重さがやってくると考える、重くなれと考えるのは能動的な注意と集中である。
*受動的注意集中
おも~い と公式言語を繰り返して
あとはほんとにその感覚がやってくるのを
あたかも釣りをしているかのように待ちます。
このエサを撒いて後は待つというような態度を受動的注意集中と言って、
自律訓練法の根底のコツになっています。
足の感覚はむずかしく感じるかもしれません。
少なくとも手よりはむずかしいです。
しかし、いったん感覚をつかむと手よりも強力に感じるケースもあります。
②第二公式 手足が暖かい
①②の重温感練習のマスターで催眠性の中性トランスに非常に近い状態に一時的に入る
③第三公式 心臓が正しく鼓動している *注意
④第四公式 呼吸が楽 *注意
⑤第五公式 お腹が暖かい
*注意
自律神経の束である太陽神経叢がリラックスすることで
自律神経を整える
⑥第六公式 額が涼しい
この全体が同時に体を訪れている状態を私は自律性状態と呼んでいます。
自律訓練法標準練習の目的は自律性状態になることです。
ただ すべてが達成できなくても
リラクゼーション効果を中心に考えれば①②で大丈夫です。
手足温感までを簡易自律訓練法と言います。
この段階だけで
深いリラックス状態を生理的変化とともに感じ味わえます。
意識は半催眠状態にあります。
α波によるリラクゼーション効果。
自律状態の時は確実にα波が、もしくはさらにリラック ス度の深いθ波が出ています。
そして 心身の問題が自然と解決するケース(自律性解放)がたくさんあります。
・自律訓練法空間認識練習
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