コーチングの傾聴はクライアントさんにとって二つの利点があります

1.自問自答のブースター

自問自答さえできれば、人は正しく自分を見つめることができます。

でも自問自答にはいろんな邪魔が入ります。心配、憶測、優柔不断、何かを考えようと思ってもすぐにあれこれ雑念も入ります。

コーチに語ることによって、実はこの自問自答が正しく行われるのです。

そしてコーチからの質問を考えることによって、意識の表面には出てこなかったいろんな考えにも気づくのです。

自問自答を促進するブースター、それがコーチングと言えます。

2.傾聴の魔力は人を癒し変える

コーチにとってコーチングをするときに一番重要なものの一つが傾聴です。

内的傾聴➡集中的傾聴➡全方位的傾聴へと進化していきます。

内的傾聴は聴くほうが自分の心の動きに囚われています

集中的傾聴は聴く方が相手の発現や態度に集中しています

全方位的傾聴は、その場のすべてに意識を払いながら聴いていきます

 

この傾聴の威力を示すものとして、私はよくヘルマン・ヘッセの小説『シッダールタ』の一節を紹介しています。

 

「この傾聴者(聞いてくれる人)に自分の心の傷を示すのは、傷を川にひたし川と一つにするのと同じことだ」

 

「シッダールタは思った、自分の話を傾聴しているのはもはや人間ではない、身動きもせずに傾聴しているこの人は、木が雨を吸い込むように自分の悲しみと後悔を吸い込んでいる。身動きもせぬこの人は川そのものであり、神そのものであり、永遠そのものであった・・・」

 

「彼は傾聴者になりきり傾聴に没頭していた」

 

傾聴というのはしゃべる側にとって大いなる癒しになる、しゃべるだけで癒されるということなのであり、加えてしゃべるうちに多くの気づきを得るものである、そのようにヘッセも書いているわけです。